顕在
「顕在化する」などのように使う「顕在」という言葉。
「顕在」は、音読みで「けんざい」と読みます。
「顕在」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「顕在」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
顕在化の意味
「顕在」には次の意味があります。
・はっきりと形にあらわれて存在すること。(出典:デジタル大辞泉)
物事がはっきりとしていて、それが形としてわかることという意味になります。
今まで隠れていたことがはっきりしたときに使われることが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その手に呪いによって顕在させた心臓を握った。
(出典:事務狂『fate/stay night 月姫 (TYPE-MOONクロスオーバーの最高峰、文庫5~6巻のボリューム)』)
・矛盾が顕在的になればなるほど、かれは東洋を思わずにいられない。
(出典:竹内好『近代の超克』)
・社会の中に分裂と抗争が顕在化することになるだろう。
(出典:八木誠一『キリストとイエス―聖書をどう読むか』)
・十四年間のタブーの、それはゆっくりとした顕在化の一瞬であった。
(出典:石牟礼道子『苦海浄土』)
・自分に関する過去の情報は、顕在記憶として脳内に蓄えられている。
(出典:澤口俊之『あぶない脳』)
類語
・顕現(けんげん)
意味:はっきりと姿を現すこと。はっきりとした形で現れること。(出典:デジタル大辞泉)
・表面化(ひょうめんか)
意味:隠れていた物事が、おもてに現れること。(出典:デジタル大辞泉)
・露呈(ろてい)
意味:隠れていた事柄が表面に現れ出ること。また、さらけ出すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・明確(めいかく)
意味:はっきりしていてまちがいのないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・自明(じめい)
意味:おのずからあきらかなこと。他の証明がなくても、それ自身ですでに明らかなこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典))