翻弄
「運命に翻弄される」などのように使う「翻弄」という言葉。
「翻弄」は、音読みで「ほんろう」と読みます。
「翻弄」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「翻弄」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
翻弄の意味
「翻弄」には次の意味があります。
・思うままにもてあそぶこと。(出典:大辞林 第三版)
「翻弄」をわかりやすく言うと、「相手をおもいのままに振り回したり、自分が相手に振り回されたりすること」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・いいように翻弄され、誰になにを訴えればよいのか混乱してしまっている。
(出典:鳥飼否宇『中空』)
・以前とは立場がまるで逆になり、私は彼女の言うがままに翻弄された。
(出典:半村良『赤い酒場』)
・学がありながら運命の手に翻弄されてきた男、という印象を全体から感じる。
(出典:ドイル・アーサー・コナン『蒼炎石』)
・そのざらざらしたものが、波打つように、彼の男性を翻弄するのである。
(出典:梶山季之『現代悪女伝・性の深淵』)
・しかしすぐ斃してしまっては曲がないので、長い間からかって翻弄する。
(出典:野上豊一郎『闘牛』)
類語
・弄玩(ろうがん)
意味:もてあそぶこと。(出典:大辞林 第三版)
・手玉に取る(てだまにとる)
意味:手玉をもてあそぶように、人を思いどおりにあやつる。(出典:デジタル大辞泉)
・弄ぶ(もてあそぶ)
意味:好き勝手に扱う。楽しむかのように、思いのままに操る。(出典:デジタル大辞泉)
・鼻面を引き回す(はなづらをひきまわす)
意味:他人を自分の思うままに扱う。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・振り回す(ふりまわす)
意味:人を思うままに動かす。 (出典:大辞林 第三版)