零れ話
「編集者コラムで記者がこぼれ話を書いている」などのように使う「零れ話」という言葉。
「零れ話」は、訓読みで「こぼればなし」と読みます。
「零れ話」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「零れ話」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
零れ話の意味
「零れ話」には次の意味があります。
・本筋から派生したちょっとした話。余聞。余話。(出典:デジタル大辞泉)
物事の本来の筋から外れた、さほど重要ではないけれども、どこか人の興味をそそるような話を意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・一ページの半分だけで、国内こぼれ話みたいなコーナーのようだ
(出典:米澤穂信『古典部シリーズ5 ふたりの距離の概算』)
・日本では農業新聞の一つが「海外こぼれ話」のコラムにちょっとのせていた。
(出典:小松左京『復活の日』)
・どれほど波瀾に富んでいるとしても、それは関東軍のこぼれ話にすぎない。
(出典:五味川純平『虚構の大義 ─関東軍私記─』)
・その日、新任の若手教師たちと組合の会合の場があり、そのこぼれ話であった。
(出典:後藤正治『リターンマッチ』)
・大村由己ら側近どもの口を介し、ほんのこぼれ話のさりげなさで秀吉が流したご落胤説は、かげ口ヘの、彼らしい抵抗だったといえる。
(出典:杉本苑子『影の系譜 豊臣家崩壊』)
類語
・逸話(いつわ)
意味:ある人に関する、世間にあまり知られていない話。その人の隠れた面をよく表わしているような話。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・余談(よだん)
意味:ほかの話。用件以外の話。本筋を離れた雑談。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・裏話(うらばなし)
意味:一般には知られていない、内部の事情に関する話。(出典:デジタル大辞泉)
・逸聞(いつぶん)
意味:世間にあまり知られていない、興味ある話。(出典:デジタル大辞泉)
・アネクドート(anecdote)
意味:ある話に関連はするが本筋には関係のない、あまり表立って語られないような、おもしろいかくされた話。(出典:精選版 日本国語大辞典)