断食
「イスラム教の断食月」などのように使う「断食」という言葉。
「断食」は、音読みで「だんじき」と読みます。
「断食」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「断食」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
断食の意味
「断食」には次の意味があります。
・修行・祈願などの目的で、一定の期間、自発的に食物を断つこと。(出典:デジタル大辞泉)
一定期間すべての食物または特定の食物の摂取を断つ宗教的行為を指します。
ユダヤ教、イスラム教、ヒンドゥー教などに見られます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・注目すべきなのは彼女がその異常な断食状態と戦っていたということだ。
(出典:竹下節子『パリのマリア』)
・断食はあの人の奇態な病気の結果であって原因ではなかったと思います。
(出典:エミリー・ブロンテ/大和資雄訳『嵐が丘』)
・断食する自分の能力にとって彼はどんな限界も感じていないのだった。
(出典:原田義人『断食芸人』)
・それにまたあの人が故意に断食したのではないと私は信じていました。
(出典:エミリー・ブロンテ/大和資雄訳『嵐が丘』)
・映画を観るために三、四日断食したおもいでも持っていたくらいだから。
(出典:梶尾真治『百光年ハネムーン』)
類語
・絶食(ぜっしょく)
意味:食を絶つこと。食物をまったくとらないでいること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・穀断ち(こくだち)
意味:修行または立願成就のため、ある期間、穀類を食べないで生活すること。(出典:デジタル大辞泉)
・斎戒(さいかい)
意味:神仏に関係ある物事や神聖な仕事などをするときに、飲食、動作を慎み、時に一定の規律を守って、心身のけがれを去ること。ものいみ。潔斎。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ヨム・キプール(Yom Kippur)
意味:過越祭(すぎこしのまつり)、刈り入れ祭、かりほ住いの祝いに次ぎ、新年祭と並ぶユダヤ教の祝日。ヨム・キプール。『レビ記』16章29に記述がある。ティシュリ Tishri月(ユダヤ暦 1月)10日に行なわれるが、同月の 1日から始まる悔悛の 10日の冠飾をなす日である。この日は完全な断食、休労、禁欲が行なわれる。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・ラマダン(ramaḍān)
意味:イスラム太陰暦の第九月。この一か月間、イスラム教徒は日の出から日の入りまで断食・斎戒を行なう。断食月。(出典:精選版 日本国語大辞典)