半ドン
「土曜は半ドン」などのように使う「半ドン」という言葉。
「半ドン」は、音読みで「はんどん」と読みます。
「半ドン」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「半ドン」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
半ドンの意味
「半ドン」には次の意味があります。
・《ドンは「ドンタク」の略》勤務が午前中だけであること。また、その日。(出典:デジタル大辞泉)
かつて、日本の多くの官公庁・企業・学校で土曜日は半ドンでした。今や、死語になりつつある俗語です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・ついでながら、土曜日のことを半ドンというのはこのドンタクの半分、という意味。半日休業だからである。
(出典:加藤秀俊 『一年諸事雑記帳 (上) 1月~6月』)
・今日はお互いに半ドンだから二時頃には発てるでしょう。
(出典:森村誠一 『分水嶺』)
・学校が急に半ドンになるなんてこと、めったにあるもんじゃない。
(出典:赤川次郎 『こちら 団地探偵局 PART2』)
・きょうは土曜日で、郵便局は半ドンだから、ヒデを出迎えてからでは遅いのだ。
(出典:三浦哲郎 『真夜中のサーカス』)
・だから土曜日は半分休むんで「半ドン」というんですな、ドンタクということばは、スペイン語だそうだが、スペイン語の半ドンもすっかりすたれちゃいましたナ。
(出典:古今亭志ん生 『なめくじ艦隊 ―志ん生半生記』)
・日曜は休みで、土曜は半ドンだ。
(出典:浅田次郎 『鉄道員(ぽっぽや)』)
・休日の父と半ドンで幼稚園からもどったイクは、変電所を過ぎ、線路に沿って歩いている。
(出典:姫野カオルコ 『昭和の犬』)
・半ドンで仙吉が会社から帰ってくる。
(出典:向田邦子 『あ・うん』)