精気
「精気を吸い取る」などのように使う「精気」という言葉。
「精気」は、音読みで「せいき」と読みます。
「精気」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「精気」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
精気の意味
「精気」には次の二つの意味があります。
1 万物を生成するもとになるもの。万物の根源の気。
2 人の生命を活動させるもとになる力。精力。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味や使い方については下記の通りです。
精気の意味①「万物を生成するもとになるもの。万物の根源の気。」
「精気」の一つ目の意味は「万物を生成するもとになるもの。万物の根源の気。」です。
自然などに宿っている根源的な力を意味します。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・山も野も川も田畑もいま春のあざやかな精気に萌え立っていた。
(出典:赤江瀑『八雲が殺した』)
・ここまで精気を自在に扱える者はこの地球上に何人もいまい。
(出典:鈴木大輔『ご愁傷さまニノ宮くん 8』)
・天地の精気を身のうちにとりこんで、操っていたのだが、人の器には限界がある。
(出典:井上祐美子『五王戦国志8 天壌篇』)
・生きとし生けるもの、この季節になるとみんな精気がみなぎってくる。
(出典:阿刀田高『江戸禁断らいぶらりい』)
・葉に含まれる精気結晶の味を複雑にするには、廃品ばかりを使うわけにもいかないのだ。
(出典:沼正三『家畜人ヤプー』)
精気の意味②「人の生命を活動させるもとになる力。精力。」
「精気」の二つ目の意味は「人の生命を活動させるもとになる力。精力。」です。
人間が活動するための根源的なエネルギーを意味します。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・要するに二人の男の精気を、おまえたちがぬきとっておけばよいのだ。
(出典:山田風太郎『姦の忍法帖』)
・反省会で飲み疲れたのか、精気のない顔をした教師が二、三人いた。
(出典:三浦綾子『続泥流地帯』)
・しかもそういう人間の精気なんて、なかなか求めたって無理です。
(出典:宮本百合子『獄中への手紙』)
・気のせいか先ほどよりも精気がなくなったようだ。
(出典:有沢まみず『いぬかみっ!5』)
・さきほどあらわに見えていた彼の活力も精気もたちまち消えていた。
(出典:松本清張『空の城』)