朧月
「朧月が照らす」などのように使う「朧月」という言葉。
「朧月」は、訓読みで「おぼろづき」と読みます。
「朧月」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「朧月」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
朧月の意味
「朧月」には次の意味があります。
・春の夜の、ほのかにかすんだ月。かすんで光の薄い月。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「朧月の夜」で、「少し霞んだ月が出た夜」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・犬は朧月にむかって吠えているのだろうか?
(出典:小松左京『復活の日』)
・朧月が雲から出たとみえて、地上に松の影が錯落と這い出した。
(出典:山田風太郎『自来也忍法帖』)
・一行が到着したのは、城の天守閣に春の朧月がのぼりかかっている時刻であった。
(出典:山田風太郎『忍法帖3 伊賀忍法帖』)
・朧月の下に顧る人影の、遠からずしかも明ならざるところに一種の趣がある。
(出典:柴田宵曲『古句を観る』)
・朧月の水面のやうな砂原を飛んで行く彼の後ろ姿が宙に踊つてゐた。
(出典:牧野信一『まぼろし』)
類語
・春月(しゅんげつ)
意味:春の夜の月。おぼろ月。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・寒月(かんげつ)
意味:寒い夜に光の冷たく冴えわたった月。冬の月。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・三日月(みかづき)
意味:陰暦で3日の夜に出る細い弓形の月。(出典:デジタル大辞泉)
・満月(まんげつ)
意味:欠けるところなく、円形に輝いて見える月。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・弓張り月(ゆみはりづき)
意味:弓を張ったような形をした月。(出典:デジタル大辞泉)