訛り
「訛りがひどくて聞き取れない」などのように使う「訛り」という言葉。
「訛り」は、訓読みで「なまり」と読みます。
「訛り」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「訛り」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
訛りの意味
「訛り」には次の意味があります。
・ある地方特有の発音。標準語・共通語とは異なった発音。(出典:デジタル大辞泉)
標準語とは異なったアクセントやイントネーションを指します。
例として、「雨(あめ)」は標準語で「高・低」の順でアクセントを置きますが、関西圏では「低・高」で発音します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・かすかな訛りはあったが、おれはそれを方言の名残だと思っていたのだ。
(出典:馳星周『不夜城』)
・その声は柔らかく音楽的で、ごくかすかに異国ふうの訛りが感じられた。
(出典:エディングス『エレニア記5 聖都への旅路』)
・それというのが上海氏の言葉を聞いているとどこか関東訛りがある。
(出典:横溝正史『金田一耕助全集 横溝正史 「死仮面」』)
・帆村はドクトルのその声の隅に、何処か聞き覚えのある訛りを発見した。
(出典:海野十三『蠅男』)
・そういえば、たしかに夫人の言葉だって土地の訛りはそんなに感じられない。
(出典:内田康夫『日光殺人事件』)
類語
・方言(ほうげん)
意味:共通語・標準語に対して、ある地方で用いられる特有の言葉。(出典:デジタル大辞泉)
・俚言(りげん)
意味:その土地特有の単語や言い回し。俚語。(出典:デジタル大辞泉)
・卑語(ひご)
意味:田舎の言葉。また、世俗の言葉。鄙言。(出典:デジタル大辞泉)
・国言葉(くにことば)
意味:その国で使われている言語。その国の共通語・公用語。国語。(出典:デジタル大辞泉)
・囀る(さえずる)
意味:地方の人や外国人などが耳慣れない言葉でしゃべる。(出典:デジタル大辞泉)