雄弁
「雄弁に語る」などのように使う「雄弁」という言葉。
「雄弁」は、音読みで「ゆうべん」と読みます。
「雄弁」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「雄弁」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
雄弁の意味
「雄弁」には次の意味があります。
・説得力をもって力強く話すこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「雄」は鳥が翼を大きく張り広げる様子を表わした漢字で、「優れている」「勇ましい」といった意味があります。
また、「弁」には「語る」「話す」「述べる」などの意味があります。
そこから、説得力を持って力強く話すことを、「雄弁」といいます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・講義はいつになく熱を帯びて、生徒たちはその雄弁に思わず聞き入った。
(出典:村上春樹『1Q84 BOOK1』)
・登記簿というものは何よりも雄弁に事実を語ってくれるものなんや。
(出典:姉小路祐『動く不動産』)
・松岡のみた個人・ヒトラーは決してさほどの雄弁家ではなかった。
(出典:豊田穣『松岡洋右――悲劇の外交官――(下)』)
・舌が沈黙していると、目がますます雄弁になるからだ。
(出典:ドイル/秋田元一訳『豪勇ジェラールの冒険』)
・トウゴウトウはとても雄弁であるだけでなく、口にすることにはまったく嘘がなかった。
(出典:宮部みゆき『ブレイブ・ストーリー-下巻』)
類語
・口達者(くちだっしゃ)
意味:物言いが巧みで、よくしゃべること。また、そういう人や、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・流暢(りゅうちょう)
意味:言葉が滑らかに出てよどみないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・弁が立つ(べんのたつ)
意味:演説や話し方がうまい。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・立て板に水(たていたにみず)
意味:よどみなく、すらすらと話すことのたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
・饒舌(じょうぜつ)
意味:よくしゃべること。多弁。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)