素通り
「そのまま素通りする」などのように使う「素通り」という言葉。
「素通り」は、「素」を音読み、「通り」を訓読みで「すどおり」と読みます。
「素通り」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「素通り」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
素通りの意味
「素通り」には次の意味があります。
・立ち寄らずに通り過ぎること。(出典:デジタル大辞泉)
そのまま立ち寄らずに通り過ぎることを意味します。
比喩的に、時間や音など、様々なものがそのまま通り過ぎることを意味することもあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・以前来たときは、車で素通りしただけの道なので、ほとんど覚えがない。
(出典:深谷忠記『横浜・修善寺0の交差 「修禅寺物語」殺人事件』)
・時間は頭の上をただ素通りして行く。
(出典:小林道雄『翔べ! はぐれ鳥』)
・もしこれが専門用語の羅列であったら頭のなかを素通りするだけだろう。
(出典:塩田丸男『口下手は損ですか 面白い話をするための12章』)
・このさき商売敵になるかも知れないが、素通りもできなかったのだろう。
(出典:山本一力『あかね空』)
・槍は何の抵抗もなく、黒い甲冑の騎士の身体を素通りしたように見えた。
(出典:エディングス『エレニア記2 水晶の秘術』)
類語
・通過(つうか)
意味:ある時点・状態・様子のところを通りぬけること。また、物事がさわりなく無事にすぎること。難なく通ること。通りすぎること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・通り過ぎる(とおりすぎる)
意味:ある所を通って向こうへ行く。通りこす。(出典:デジタル大辞泉)
・過る(よぎる)
意味:前を横切る。通りすぎる。(出典:デジタル大辞泉)
・通り越す(とおりこす)
意味:ある地点を通り過ぎて先へ行く。通り過ぎる。(出典:デジタル大辞泉)
・越える(こえる)
意味:物の上・間・境界などを通り過ぎて、向こうへ行く。(出典:デジタル大辞泉)