出鱈目
「出鱈目な話」などのように使う「出鱈目」という言葉。
「出鱈目」は、訓読みで「でたらめ」と読みます。
「出鱈目」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「出鱈目」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
出鱈目の意味
「出鱈目」には次の意味があります。
・でまかせなこと。思いつくままに勝手なことを言ったり行なったりすること。いいかげんであること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「出鱈目」は、もともと江戸時代の”丁か半かのサイコロ賭博”で、「サイコロを振って出た目をそのままにする様子」という意味で使われていたようですが、転じて現在では「いい加減」や「身勝手」などの意味で使われています。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・警察へいこうか。そういう出鱈目な話は警察でするべきだよ。(出典:阿部牧郎『誘惑魔』)
・大汗を流して、行けども行けども目的地らしいものに着かない。一キロなどとは出鱈目だったのである。(出典:石川欣一『比島投降記』)
・前後の樣子を考へると、娘の飛躍的な言葉も、決して出鱈目とは言へません。(出典:野村胡堂『銭形平次捕物控』)
・女房の尻に敷かれる人はかえって出世するものだ、と母が言った言葉は出鱈目だろうか。(出典:織田作之助『天衣無縫』)
・狭い道を出鱈目に走りまわっているうちに、白山通りに出た。もうさっきの車はつけてきてないようであった。(出典:大藪春彦『戦いの肖像』)
類語
・無茶苦茶(むちゃくちゃ)
意味:まったく筋道のたたないこと。また、乱暴に扱ったり乱雑にしたりすること。程度が並はずれてはなはだしいことにも言う。(出典:四字熟語を知る辞典)
・嘘八百(うそはっぴゃく)
意味:多くの嘘。また、まったくのでたらめ。(出典:デジタル大辞泉)
・絵空事(えそらごと)
意味:大げさで現実にはあり得ないこと。誇張した表現。(出典:デジタル大辞泉)
・荒唐無稽(こうとうむけい)
意味:言動に根拠がなくて、とりとめもないこと。でたらめであること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・珍紛漢紛(ちんぷんかんぷん)
意味:言葉や話がまったく通じず、何が何だか、さっぱりわけのわからないこと。(出典:デジタル大辞泉)