因果応報
学校の四字熟語のテストでよく見かける「因果応報」という言葉。
「いんがおうほう」と読みます。
「原因の因と、結果の果」で「因果」ということは何となく理解しやすいと思いますが、「応じると報い(むくい)」で「応報」・・・少し意味が分かりづらいかもしれません。
この記事では「因果応報」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながらわかりやすく解説していきます。
因果応報の意味
因果応報には次の意味があります。
・善悪の因縁に応じて吉凶禍福の果報を受けること。善因には富楽などの善果を受け、悪因には貧苦などの悪果を受けること。現在では悪因悪果の意で用いることが多い。因果報応。
(出典:精選版 日本国語大辞典)
「因果応報」を分かりやすく言うと「善い行いをすれば善い報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがあるということ」という意味です。
例えば、「人生は因果応報だ」という場合は「人生は善い行いをすれば善い報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがあるということだ」といった意味になります。
具体的な使い方や例文は下記の通りです。
使い方・例文
・仏教の因果応報の理では、この世で善行を積めば後生も善いとされる。(出典:泉鏡花『高野聖』)
・あるいは、前世において、夫は、妻の前身にしごくひどいことをして、その報いを今受けているのだろうか。きっとそうにちがいない、つまり現世の夫は、前世の妻だったのだ、そして、夫をいじめ抜いたから、今のみじめさは因果応報なのだ。(出典:野坂昭如『エロトピア2』)
・ 因果応報、いけない心がけは、次の悲劇を連れてきてしまうのですね。 自業自得ってことでしょうか。(出典:麻生佳花『尼は笑う』)
・因果応報とはこのことだ。(出典:池上永一『テンペスト1 若夏の巻』)
・お前たちの若い輝かしい朝が、 老いの暗闇にかくされてしまったのは、すべて因果応報だと言ってやれ。(出典:シェイクスピア/大山俊一訳『リチャード3世』)