曳船
「曳船が通る」などのように使う「曳船」という言葉。
「曳船」は、音読みで「えいせん」と読みます。
「曳船」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「曳船」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
曳船の意味
「曳船」には次の意味があります。
・船に綱などをつけて引いていくこと。また、その船。ひきふね。(出典:精選版 日本国語大辞典)
タグボートとも言われ、大型船が港湾内などの狭いエリアでも安全に離着岸できるためのサポートをする船です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・港内には春日丸が、前と後に小さな曳船をつけて朝靄の中に浮んでいた。
(出典:吉村昭『戦艦武蔵』)
・耳に入るものは、テムズ河の上で、曳船が鳴らす汽船の響きだけだった。
(出典:カー/宇野利泰訳『帽子蒐集狂事件』)
・してみると今度はスクーナーは曳船の力をかりずに航海するのだ。
(出典:ヴェルヌ/大久保和郎訳『悪魔の発明』)
・船は二艘の曳船に引っぱられて、自由の女神のほうへと進んでいた。
(出典:シムノン/長島良三訳『メグレ氏ニューヨークへ行く』)
・鉄索をつけて曳いて行く数隻の曳船は、波にせわしなく揺れている。
(出典:吉村昭『戦艦武蔵』)
類語
・タグボート
意味:港湾などで大型船舶を曳航(えいこう)する小型船。引き船。(出典:デジタル大辞泉)
・船(ふね)
意味:人や荷物をのせて水上を進む交通機関。(出典:デジタル大辞泉)
・入船(にゅうせん)
意味:船が港にはいること。また、その船。いりふね。(出典:デジタル大辞泉)
・網船(あみぶね)
意味:網を打ったり、引いたりして魚をとる船。(出典:デジタル大辞泉)
・生け簀船(いけすぶね)
意味:食用のため、また釣った魚を生かしておくために水中に入れる箱または舟形をしたもの。いけぶね。(出典:デジタル大辞泉)