蹴落とす
「同僚を蹴落として出世する」などのように使う「蹴落とす」という言葉。
「蹴落とす」は、訓読みで「けおとす」と読みます。
「蹴落とす」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「蹴落とす」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
蹴落とすの意味
「蹴落とす」には次の意味があります。
・足でけって落とす。転じて、自分がのしあがるために、すでにその地位にある者や競争相手をおしのけてのぞく。(出典:デジタル大辞泉)
文字通り、足で蹴って物などを落とすという意味でも用いますが、地位や財産などを競争相手から奪うために押しのけて排除するといった意味でも用います。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・誰もが自分よりも点数の良い者を蹴落とそうとしているのである。
(出典:山田悠介『パズル』)
・噂話と陰口が敵を蹴落とす手段で、誰もが抜け駆けと誘惑を狙っている。
(出典:米澤穂信『満願』)
・そいつらを蹴落とすには、もっと別の、思いきった手段が必要だった。
(出典:山本弘『神は沈黙せず』)
・仲間であるはずの共演者を蹴落とそうとしているような、攻撃的な意志が見える。
(出典:来楽零『ロミオの災難)
・ゆり絵がケガしないよう、蹴り落とすのは、小さくて軽いものだけだ。
(出典:わかつきひかる『AKUMAで少女 1』)
・そんなことをいえば、自分が登りたいばかりに仲間を蹴落とす行為に出ているととられかねない。
(出典:長尾三郎『マッキンリーに死す 植村直己の栄光と修羅』)
・俺だって優勢の時は徹底的に蹴落とすし、逆ならとことん蹴落とされる。
(出典:竜騎士07『ひぐらしのなく頃に 10 昼壊し編』)
・追いすがって馬車の縁につかまった騎士の手を、右脚で蹴り落とす。
(出典:伊豆平成『PATRONE1 護民官ルフィ&ワイリー』)