虫の居所が悪い
「朝から、虫の居所が悪い」などのように使う「虫の居所が悪い」という言葉。
「虫の居所が悪い」は、訓読みで「むしのいどころがわるい」と読みます。
「虫の居所が悪い」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「虫の居所が悪い」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
虫の居所が悪いの意味
「虫の居所が悪い」には次の意味があります。
・機嫌が悪く、ちょっとしたことも気に障る状態にある。不機嫌である。(出典:デジタル大辞泉)
「虫の居所が悪い」は、昔の中国の道教に由来する慣用句です。
人間の体の中には3匹の虫がいて、体内にいるその虫の居所が悪いと人間も悪い感情を引き起こすとされます。
そのため、些細なことでも腹を立てやすくなる状態を意味します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ いつもこんな調子かはともかく、今日はかなり虫の居所が悪いらしいことはわかる。
(出典:新井輝『ROOM NO.1301 10』)
・しかし、有里にも夫の虫の居所が悪いことにようやく気がついた。
(出典:平岩弓枝『旅路(中)』)
・ 虫の居所が悪ければ、溜息ひとつが原因で「出て行け」ということになる。
(出典:阿川佐和子『笑ってケツカッチン』)
・ そう好んで喧嘩を売りたがるお角さんではないのだが、この時は虫の居所が悪かったのです。
(出典:中里介山『大菩薩峠』)
・ 虫の居所が悪ければ理由も言わずに怒鳴りつけたり追い立てたり。
(出典:青島幸男『人間万事塞翁が丙午)
類語
・頭に来る(あたまにくる)
意味: 怒りで興奮する。かっとなる。(出典:デジタル大辞泉)
・不機嫌(ふきげん)
意味:機嫌の悪いこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・低気圧(ていきあつ)
意味:人の機嫌が悪いこと、また、穏やかでない気配が感じられることのたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
・ご機嫌斜め(ごきげんななめ)
意味:機嫌が悪いこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・鬱憤(うっぷん)
意味:外へ出さないで心の中に抑えている怒りや恨み。また、そういう気持ちが積もること。(出典:デジタル大辞泉)