舌を巻く
「達人の技に舌を巻く」などのように使う「舌を巻く」という言葉。
「舌を巻く」は、訓読みで「したをまく」と読みます。
「舌を巻く」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「舌を巻く」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
舌を巻くの意味
「舌を巻く」には次の意味があります。
・あまりにもすぐれていて、ひどく驚く。感嘆する。(出典:デジタル大辞泉)
すぐには言葉が出てこないほど感心することのたとえです。
舌を巻いて縮めてしまうと言葉が話せなくなることから生まれた慣用句です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・まず千春の料理の腕に舌を巻き、二人の愉しげな様子に当てられっ放し。
(出典:赤川次郎『忘れられた花嫁』)
・この周到な用意に金田一耕助は、舌を巻いて驚嘆せずにいられなかった。
(出典:横溝正史『金田一耕助ファイル19 悪霊島 下』)
・ たった一日一緒に行動しただけだが、その洞察力には舌を巻かされた。
(出典:東野圭吾『赤い指』)
・ 総馬の着想の絶妙さに、父の総助でさえしばしば舌を巻いたものである。
(出典:滝口康彦『拝領妻始末』)
・母になるということは何と大変なことであろうと、心ひそかに舌を巻いたものだった。
(出典:三浦綾子『塩狩峠 道ありき』)
類語
・感心(かんしん)
意味:りっぱな行為や、すぐれた技量に心を動かされること。心に深く感じること。感服。(出典:デジタル大辞泉)
・感服(かんぷく)
意味:深く感心して、尊敬・尊重の気持ちを抱くこと。(出典:デジタル大辞泉)
・脱帽(だつぼう)
意味: 相手に敬意を示すこと。感服すること。(出典:デジタル大辞泉)
・瞠目(どうもく)
意味:驚いたり感心したりして、目をみはること。(出典:デジタル大辞泉)
・言葉を呑む(ことばをのむ)
意味:感動や驚きのために、また、相手の気持ちを察して、言おうとしたことが言えなくなる。(出典:デジタル大辞泉)