絵空事
「君の言うことは、いつも絵空事だな」などのように使う「絵空事」という言葉。
「絵空事」は、音訓併用読みで「えそらごと」と読みます。
「絵空事」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「絵空事」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
絵空事の意味
「絵空事」には次の意味があります。
・大げさで現実にはあり得ないこと。誇張した表現。(出典:デジタル大辞泉)
「絵空事」をわかりやすく言うと、自画像を現実の自分よりも美しく描いてしまう行動のように、実際の様子よりも美化したり大げさに表現するという意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・どんな主張も、櫂くんを失った先生には、甘い絵空事にしか聞こえない。
(出典:野村美月『文学少女シリーズ(全16巻) 14 “文学少女”見習いの、卒業。』)
・三人とも六十歳という設定なので、若い女が語る絵空事とはまた一味違う。
(出典:内館牧子『愛してると言わせて』)
・老人の語る話を絵空事だと排除はできなくなっていた。
(出典:吉村達也『ついてくる』)
・音大付属に入学できれば、将来留学するという夢が、絵空事ではなくなる。
(出典:畠中恵『とっても不幸な幸運』)
・絵空事だと分かっていても、私はルフィオと逃げる夢を見た。
(出典:山本文緒『眠れるラプンツェル』)
類語
・虚構 (きょこう)
意味:事実ではないことを事実らしくつくり上げること。つくりごと。(出典:デジタル大辞泉)
・空約束 (からやくそく)
意味:約束しておいて、それを守らないこと。いいかげんな約束。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・リップサービス
意味:耳あたりのよいことば。また、口先だけで聞こえのよいことを言うこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・空事 (そらごと)
意味:事実でない事柄、またはことば。本心でないことば。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・誇大 (こだい)
意味:実際以上に大げさに言ったり考えたりすること。(出典:デジタル大辞泉)