素面
「素面のふり」などのように使う「素面」という言葉。
「素面」は、「しらふ」と読みます。
「素面」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「素面」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
素面の意味
「素面」には次の意味があります。
・酒に酔っていない、ふだんの状態。(出典:デジタル大辞泉)
お酒に酔っておらず、冷静な判断ができる普段の状態であることを言います。
また、周囲の状況が何かの世界感に浸っている場合など、自身は周囲とは違い冷静な心情であることを言う場合もあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私はディスコが好きだが、素面では絶対といっていいほど踊れない。
(出典:森瑤子『ある日、ある午後』)
・素面ではないが、といってそれほど酔っているふうでもない、話はわかりそうだ。
(出典:ドストエフスキー/工藤精一郎訳『罪と罰』)
・ぼくも酒なんか飲みたくはなかったが、素面で話を切り出すのも気が重かった。
(出典:樋口有介『11月そして12月』)
・大山に素面で会うのには、こっちの胆っ玉が太くないんでね。
(出典:福永武彦『加田伶太郎全集』)
・「ビール飲みますか」「そうだねえ、素面ってのも少し」助教授がいう。
(出典:野坂昭如『錬姦作法』)
類語
・ありのまま
意味:実際にあるとおり。偽りのない姿。ありてい。(出典:デジタル大辞泉)
・正気(しょうき)
意味:気が確かなこと。通常の意識。(出典:デジタル大辞泉)
・素顔(すがお)
意味:酒を飲んだようには見えない顔。また、酒気のない顔。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・冷静(れいせい)
意味:感情に動かされることなく落ち着いていて物事に動じないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・平静(へいせい)
意味:おだやかで静かなこと。静かに落ち着いていること。(出典:精選版 日本国語大辞典)