異変
「異変を感じる」などのように使う「異変」という言葉。
「異変」は、音読みで「いへん」と読みます。
「異変」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「異変」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
異変の意味
「異変」には次の二つの意味があります。
1 普段は見られない異常な現象・出来事。変事。
2 普通と異なり変わっていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
異変の意味①「普段は見られない異常な現象・出来事。変事。」
「異変」の一つ目の意味は「普段は見られない異常な現象・出来事。変事。」です。
普通では起こらない現象や出来事、変事を指します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その翌日は太陽も姿を見せず、動物界にも数々の異変が起きたという。
(出典:シェイクスピア/三神勲訳『マクベス』)
・そのことからも不吉な異変が起りかねないという感じ方もあるものですよ。
(出典:坂口安吾『明治開化 安吾捕物』)
・その大規模な異変こそが、月に隕石を降らせたそもそもの原因だろうか?
(出典:ホーガン『星を継ぐもの』)
・暖冬異変で各地のスキー場が悲鳴をあげるのは例年のことになっていた。
(出典:半村良『軍靴の響き』)
類語
・異常(いじょう)
意味:普通と違っていること。正常でないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・変動(へんどう)
意味:状態が動き変わること。また、変え動かすこと。または、事態が大きく変化すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・変異(へんい)
意味:平常と変わったことが起こること。異変。(出典:デジタル大辞泉)
・変調(へんちょう)
意味:調子が変わること。調子を変えること。また、その調子。(出典:デジタル大辞泉)
異変の意味②「普通と異なり変わっていること。また、そのさま。」
「異変」の二つ目の意味は「普通と異なり変わっていること。また、そのさま。」です。
普通とは異なる状態などを指します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これに呼応するように蔦カズラと呼ばれた男の体に異変が起こっていた。
(出典:榊涼介『ガンパレード・マーチ 10-もうひとつの撤退戦』)
・だが、帰ってみると案に相違して留守中はなんの異変もなかったという。
(出典:平岩弓枝『鏨師』)
・その旅行先で笠井君の身に何か異変があったという噂を聞いたことがあります。
(出典:中村弦『天使の歩廊 ある建築家をめぐる物語』)
類語
・異状(いじょう)
意味:異常な状態。普通とはちがったさま、かたち。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・変態(へんたい)
意味:普通の状態と違うこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・特殊(とくしゅ)
意味:普通と異なること。他に類のないこと。また、そのさま。特別。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・アブノーマル( abnormal)
意味:人や社会のありさまが正常でないさま。病的。変態的。アブノルマル。アブノルム。(出典:精選版 日本国語大辞典)