泡沫
「泡沫のように消えた」などのように使う「泡沫」という言葉。
「泡沫」は、音読みで「ほうまつ」と読みます。
「泡沫」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「泡沫」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
泡沫の意味
「泡沫」には次の二つの意味があります。
1 水面に浮かぶ泡(あわ)。
2 はかなく消えやすいもののたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
泡沫の意味①「水面に浮かぶ泡(あわ)。」
「泡沫」の一つ目の意味は「水面に浮かぶ泡(あわ)。」です。
水に浮かぶ泡そのものを言います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・思えば、博士も永遠の歴史の流れに浮かぶ、無数の泡沫の一つであった。
(出典:高木彬光『わが一高時代の犯罪』)
・しかし科学の世界ではすべての間違いは泡沫のように消えて真なもののみが生き残る。
(出典:寺田寅彦『科学者とあたま』)
・無数の泡沫が弾けるように、 とりとめのない疑問が浮かんでは消える。
(出典:暁works『るいは智を呼ぶ① 皆元るい』)
・或いは泡沫のような作品の流れの上に、自分の影を映して見たのかもしれない。
(出典:福永武彦『第五随筆集 書物の心』)
類語
・気泡(きほう)
意味:液体中にできる空気のあわ。あぶく。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・湯玉(ゆだま)
意味:湯が沸騰する時にわき上がってくるあわ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・飛沫(ひまつ)
意味:こまかく飛び散る水。しぶき。(出典:デジタル大辞泉)
・あぶく
意味:空気を包んだ水の玉。あわ。(出典:デジタル大辞泉)
泡沫の意味②「はかなく消えやすいもののたとえ。」
「泡沫」の二つ目の意味は「はかなく消えやすいもののたとえ。」です。
水に浮かぶ泡のように、すぐに消えてなくなってしまうものを言います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼に仕事の口をかけてくるのは、大日本旅行社のような泡沫会社に限られていた。
(出典:皆川博子『水底の祭り』)
・泡沫経済の時代を象徴する巨大公共事業の産物である。
(出典:田中芳樹『薬師寺涼子の怪奇事件簿06 夜光曲』)
・純色の六王以外のレギオンなど、どれも吹けば飛ぶような泡沫組織だろうが。
(出典:川原礫『アクセル・ワールド 06 -浄火の神子-』)
・いつまでも独身で動物と暮らしている、そういう生活に浮かぶ泡沫の花に似た思いにすぎなかった。
(出典:川端康成『伊豆の踊子・禽獣』)
類語
・徒花(あだばな)
意味:咲いても実を結ばずに散る花。転じて、実(じつ)を伴わない物事。(出典:デジタル大辞泉)
・短命(たんめい)
意味:物の存在期間や有効期間の短いこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・玉響(たまゆら)
意味:少しの間。ほんのしばらく。(出典:デジタル大辞泉)
・果無い(はかない)
意味:束の間であっけないさま。むなしく消えていくさま。(出典:デジタル大辞泉)