殺風景
「殺風景な部屋」などのように使う「殺風景」という言葉。
「殺風景」は、音読みで「さっぷうけい」と読みます。
「殺風景」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「殺風景」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
殺風景の意味
「殺風景」には次の意味があります。
・眺めに情趣が欠けていたり単調だったりして、見る者を楽しませないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「殺風景」を分かりやすく言うと、「飾り気のない」「つまらない」といった意味になります。
実際の風景や景観のみでなく、人や行動を指すこともあります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・殺風景なブロックで三方を囲まれた庭は夏のさなかでも寒々としていた。
(出典:吉田知子『無明長夜』)
・一人の若い女性の存在は暗い殺風景な土間を明るく賑やかに感じさせた。
(出典:きだ・みのる『道徳を否む者』)
・会うべき恋人や家族がいなければ、殺風景なだけの騒がしい街であった。
(出典:森村誠一『ミッドウェイ』)
・青年がひとりで質素に暮らしていた家だけあって、殺風景なものである。
(出典:鳥飼否宇『中空』)
・これまた、殺風景な日常の生活にうるほひあらしめる要素であります。
(出典:岸田国士『生活のうるほひ』)
類語
・陰気臭い(いんきくさい)
意味:陰気な感じがする。(出典:デジタル大辞泉)
・寒寒しい(さむざむしい)
意味:何もなくて殺風景である。(出典:デジタル大辞泉)
・味気ない(あじけない)
意味:おもしろみや魅力がなくつまらない。(出典:デジタル大辞泉)
・地味(じみ)
意味:形や模様などにはなやかさがなく、目立たないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・粗末(そまつ)
意味:作り方などが、大ざっぱなこと。品質などが上等でないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)