放任
「放任主義」などのように使う「放任」という言葉。
「放任」は、音読みで「ほうにん」と読みます。
「放任」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「放任」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
放任の意味
「放任」には次の意味があります。
・干渉しないで、したいようにさせること。(出典:デジタル大辞泉)
分かりやすく言えば「あれこれ口を出さずに、ほったらかして勝手にさせること」という意味です。
そのような考え方を「放任主義」と言います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・馬鹿な子ほどかわいいと言うが、私はあいつを放任しすぎてきたらしい。
(出典:立原正秋『冬の旅』)
・いずれにしても、このまま事件を放任しておくわけにはいきません。
(出典:ベントリー/宇野利泰訳『トレント最後の事件』)
・もしこれをそのままに放任して行けば末はどこまで行くかわからない。
(出典:寺田寅彦『連句雑俎』)
・そして、そのような者たちを放任していた前王にも大きな責任がある。
(出典:田中芳樹『五代群雄伝-潮音』)
・父も母も、決して子の教育を放任していたわけではなかった。
(出典:吉川英治『忘れ残りの記』)
類語
・不干渉(ふかんしょう)
意味:かかわりをもたないこと。干渉しないこと。他人や他の事に立ち入ったり、自分の意志に従わせようとしたりしないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・野放し(のばなし)
意味:手をつけないで、そのままにほうっておくこと。(出典:デジタル大辞泉)
・放置(ほうち)
意味:施すべき処置をしないでそのままにしておくこと。また、おきっぱなしにしておくこと。放擲。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・打任す(うちまかす)
意味:すっかり任せる。任せきる。(出典:デジタル大辞泉)
・委ねる(ゆだねる)
意味:処置などを人にまかせる。また、すべてをまかせる。(出典:デジタル大辞泉)