徒然
「旅の徒然」などのように使う「徒然」という言葉。
「徒然」は、訓読みで「つれづれ」と読みます。
「徒然」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「徒然」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
徒然の意味
「徒然」には次の意味があります。
・何もすることがなく、手持ちぶさたなこと。また、そのさま。つれづれ。無聊(ぶりょう)。(出典:デジタル大辞泉)
「徒然」をわかりやすく言うと「時間はあるが、するべきことがなくて退屈であること」です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その獄中の徒然に、武揚はいろいろな機械の模型を紙で作ったという。
(出典:綱淵謙錠『幕末風塵録』)
・よく、高台院様の京の住居に、徒然をおなぐさめするために来ているといった。
(出典:平岩弓枝『火宅の女-春日局』)
・ほかに考えることは何もないので、徒然なるままに、不毛に過ぎた二年間について考えた。
(出典:森見登美彦『四畳半神話大系』)
・温泉場の徒然に、誰が発起するともなく新年宴会を催すことに成った。
(出典:島崎藤村『家』)
・徒然な時はいつも糸車を廻わしているのだそうである。
(出典:泉鏡花『古狢』)
類語
・無聊(ぶりょう)
意味:退屈なこと。心が楽しまないこと。気が晴れないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・退屈(たいくつ)
意味:することがなくて、時間をもてあますこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・閑居(かんきょ)
意味:特にすることもなく、ひまに暮らすこと。 (出典:大辞林 第三版)
・開店休業(かいてんきゅうぎょう)
意味:商店が営業しているのに、客が来ないため、休業しているのと同じような状態にあること。また、実質的な活動の伴わないことにもいう。(出典:デジタル大辞泉)
・手持ち無沙汰(てもちぶさた)
意味:何もすることがなくて、間がもたないこと。所在ないこと。また、そのさま。 (出典:大辞林 第三版)