後悔先に立たず
「今更そんなことを言っても、後悔先に立たずだ」などのように使う「後悔先に立たず」という言葉。
「後悔先に立たず」は、「こうかいさきにたたず」と読みます。
「後悔先に立たず」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「後悔先に立たず」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
後悔先に立たずの意味
「後悔先に立たず」には次の意味があります。
・してしまったことは、あとになってくやんでも取り返しがつかない。(出典:デジタル大辞泉)
「後悔先に立たず」をわかりやすく言うと、「既に終わったことを悔いても、もうどうしようもない。」という意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これは彼も悔んだが、もうあとの祭りで、後悔先に立たずというやつである。
(出典:ゴーゴリ/工藤精一郎訳『死せる魂』)
・もう書は出した後だった。後悔先に立たずで、光國は歯を食いしばって己の心の弱さを責めた。
(出典:冲方丁『光圀伝』)
・ものを書くということは恥をかくということだと、いま私はつくづく思い知らされている。後悔先に立たずで、もはやどうにもならぬ。
(出典:池波正太郎/佐藤隆介編『鬼平料理帳』)
・後悔先に立たずとは、ここのことだね。ここはあんた、一世一代の大失敗だね。
(出典:坂口安吾『吹雪物語』)
・後悔先に立たず。あの日、あのとき、あの場所で、こうしておけばよかった、ああしておけばよかった、という後悔の順列組合せは、それこそとめどなく心に湧き上がる。
(出典:万城目学『鴨川ホルモー』)
類語
・後の祭(あとのまつり)
意味:祭りのあとの山車のように、 時機遅れで、むだなこと。(出典:デジタル大辞泉)
・覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず)
意味:一度したことは、もはや取り返しがつかないことのたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
・手後れ(ておくれ)
意味:手当てや処置すべき時機をのがすこと。遅れたために効がないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・臍を噬む(ほぞをかむ)
意味:後悔する。すでにどうにもならなくなったことを悔やむ。(出典:デジタル大辞泉)
・往者諫むべからず(おうしゃいさむべからず)
意味:過去の事はいさめ止めようとしても、取り返しがつかない。(出典:デジタル大辞泉)