口実
「口実を与える」などのように使う「口実」という言葉。
「口実」は、音読みで「こうじつ」と読みます。
「口実」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「口実」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
口実の意味
「口実」には次の意味があります。
・言い逃れや言いがかりの材料。また、その言葉。(出典:デジタル大辞泉)
「口実」をわかりやすく言うと「正当化するための言い訳や言い逃れをつくる」という意味になります。
どちらかというと、良い意味よりも悪い意味で用いられることの方が多く、「仕事を休むための口実」などと使われます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・火は見つからなかったが、何か小言を言う口実を探しているようだった。
(出典:ローリング『ハリー・ポッターシリーズ 01 ハリー・ポッターと賢者の石』)
・此の稽古にも楽をしたくなったので、僕は口実を作って休むようにした。
(出典:小島信夫『アメリカン・スクール』)
・ついに彼女は顔をそむけ、用があるのを口実に逃げるように去っていった。
(出典:エディングス『ベルガリアード物語4 魔術師の城塞』)
・夫婦だからという口実の下に、妻の兄弟の悪口をいう夫のいかに多いことか。
(出典:遠藤周作『ぐうたら愛情学』)
・もう少し確認してから、というのは自分自身を納得させるための口実にすぎない。
(出典:東野圭吾『幻夜』)
類語
・言い訳(いいわけ)
意味:そうせざるをえなかった事情を説明して、了解を求めること。(出典:デジタル大辞泉)
・弁解(べんかい)
意味:言い訳をすること。言いひらき。(出典:デジタル大辞泉)
・理由(りゆう)
意味:いいわけ。口実。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・正当化(せいとうか)
意味:自分の言動などを、道理にかなっているように見せること。(出典:デジタル大辞泉)
・名目(めいもく)
意味:表面の理由。(出典:精選版 日本国語大辞典)