些少
「些少のお礼」などのように使う「些少」という言葉。
「些少」は、音読みで「さしょう」と読みます。
「些少」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「些少」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
些少の意味
「些少」には次の意味があります。
・数量や程度がわずかなこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
数量が満足で無い場合の丁寧な言い方であり、親しい人、目上やお得意様宛に贈り物をする際などに、自分をへりくだって伝える、謙譲、謙遜の意味をもっています。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これは些少ではございますが会費としてご受納ください。
(出典:作者不詳/富士正晴訳『金瓶梅(上)』)
・あっても、なくても、僕という作家にとっては些少の差支えもない事なのである。
(出典:高村光太郎『緑色の太陽』)
・この都から作り出される焼物の量も些少なものではありません。
(出典:柳宗悦『手仕事の日本』)
・それにまた、些少ながら金儲けになるというんだから素敵じゃないか。
(出典:横溝正史『恐ろしき四月馬鹿』)
・それが、ほんの些少なところで押しが不足しているのでございます。
(出典:松本清張『点と線』)
類語
・鮮少(せんしょう)
意味:非常に少ないこと。また、そのさま。わずか。(出典:デジタル大辞泉)
・一掬(いっきく)
意味:水などを両手ですくうこと。ひとすくい。また、わずかな量をいう。(出典:デジタル大辞泉)
・僅少(きんしょう)
意味:ほんのわずかであること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・微々(びび)
意味:小さくて取るに足りないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・尠い(すくない)
意味:数量・程度などが小さい。わずかしかない。(出典:デジタル大辞泉)