丁髷
「丁髷を結う」などのように使う「丁髷」という言葉。
「丁髷」は「ちょんまげ」と読みます。
「丁髷」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「丁髷」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
丁髷の意味
「丁髷」には次の意味があります。
・本多髷の汎称。結った形態が「ゝ」に似ているところからいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
江戸時代の男性の髪型の一つです。
丁(ちょん)は「小さい・少ない」という意味であり、髪が少なく髷が小さいため「丁髷」と言いましたが、明治以降には髷のある髪型の総称となりました。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・祖父は丁髷をつけて、夏など褌一つで歩いていたのを覚えている。
(出典:高村光太郎『回想録』)
・口を出そうとした時、隣の丁髷を結った老人がいった。
(出典:坂東眞砂子『山妣』)
・しかし国学にいたのは丁髷頭の薩摩の侍ばかりではないか。
(出典:池上永一『テンペスト2 花風の巻』)
・紋付き袴を着た丁髷姿の藤吾が立っている。
(出典:坂東眞砂子『山妣』)
・丁髷を廃止しつつある人の数によって、日本人が合理的であることがわかる。
(出典:モース・エドワード・シルヴェスター『日本その日その日』)
類語
・本田髷(ほんだまげ)
意味:江戸時代、明和・安永(1764~1781)のころに流行した男子の髪形。(出典:デジタル大辞泉)
・勝山髷(かつやままげ)
意味:江戸吉原の遊女勝山が結い始めた髪形。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・豆本多(まめほんだ)
意味:近世の男子結髪法の一つ。髻(もとどり)をつめ、まげを小さく結ったもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・髻(もとどり)
意味:髪を頭の上に集めて束ねた所。(出典:デジタル大辞泉)
・相撲髷(すもうまげ)
意味:力士の結髪のこと。(出典:世界大百科事典 第2版)