じゃじゃ馬
「じゃじゃ馬娘」などのように使う「じゃじゃ馬」という言葉。
「じゃじゃ馬」は、訓読みで「じゃじゃうま」と読みます。
「じゃじゃ馬」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「じゃじゃ馬」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
じゃじゃ馬の意味
「じゃじゃ馬」には次の二つの意味があります。
1 人になかなか慣れないあばれ馬。
2 性質が激しく、わがままで好き勝手に振る舞う女性。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
じゃじゃ馬の意味①「人になかなか慣れないあばれ馬。」
じゃじゃ馬の一つ目の意味は「人になかなか慣れないあばれ馬。」です。
つまり、じゃじゃ馬とは人に慣れないばかりに言うことを聞かず、勝手にあばれまわってしまう馬のことです。
具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・あのじゃじゃ馬め、どこへ行きやがったのだろう。
(出典:横溝正史『蝶々殺人事件』)
・あんなことでは、じゃじゃ馬にしてしまうでしょう。
(出典:ジッド/石川淳訳『背徳者』)
・僕のサーヴァントはじゃじゃ馬でね、放っておくと人を襲う。
(出典:奈須きのこ『Fate/stay night 凛 Unlimited Blade Works TrueEnd -Brilliant Years』)
・第一、おまえのようなじゃじゃ馬を乗りこなす自信はない。
(出典:茅田砂胡『スカーレット・ウィザード 第1巻』)
類語
・悍馬(かんば)
意味:性質が荒々しい馬。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・暴れ馬(あばれうま)
意味:気性の激しい馬。暴れ狂っている馬。(出典:デジタル大辞泉)
・荒馬(あらうま)
意味:荒々しくて乗りこなすのがむずかしい馬。人に馴れないあばれ馬。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・放れ馬(はなれうま)
意味:つないである綱から放れて走りまわる馬。(出典:デジタル大辞泉)
じゃじゃ馬の意味②「じゃじゃ馬」
「じゃじゃ馬」の2つ目の意味は「性質が激しく、わがままで好き勝手に振る舞う女性。」です。
この意味は①の意味から転じて比喩的に使います。
わがままで自由な行動をする女性に対してよく使います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・孫権の妹は、兄でも制御できない、札つきのじゃじゃ馬だったのである。
(出典:陳舜臣『秘本三国志 5 (五)』)
・あのじゃじゃ馬をこういう柔順な妻に飼い馴らしたのは自分ではないか。
(出典:横溝正史『金田一耕助全集 [金田一耕助ファイル20] 横溝正史 「病院坂の首縊りの家 下」』)
・このじゃじゃ馬娘を公社に連れてきてほしい。
(出典:池上永一『シャングリ・ラ 下』)
・それに、あのお蝶という娘は、ひと一倍早熟わせで、じゃじゃ馬ときている。
(出典:横溝正史『人形佐七捕物帳 4』)
類語
・お転婆(おてんば)
意味:恥じらいなく、はしゃぎ回ること、またそのようす、人物をいう。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・利かん気(きかんき)
意味:人に負けたり、人の言うなりになったりすることを激しく嫌う性質。(出典:デジタル大辞泉)
・活発(かっぱつ)
意味:元気で勢いのよいさま。(出典:デジタル大辞泉)
・あばずれ
意味:悪く人ずれしていて、厚かましいこと。(出典:デジタル大辞泉)