お彼岸
「お彼岸も過ぎて秋らしくなる」などのように使う「お彼岸」という言葉。
「お彼岸」は、音読みで「おひがん」と読みます。
「お彼岸」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「お彼岸」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
お彼岸の意味
「お彼岸」には次の意味があります。
・春分・秋分を中日として,その前後おのおの3日にわたる1週間を〈お彼岸〉と称し,この期間に寺院では彼岸会という法会を行い,信者は寺に参詣し,説法を聴聞,また墓参などをする。(出典:世界大百科事典)
お彼岸は昼夜の長さがほぼ等しく、「暑さ寒さも彼岸まで」の諺もある通り、暑さや寒さが落ち着く時期でもあります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・お彼岸でも命日でもなかったのですが、私も行きたいと思いました。
(出典:宮本輝『錦繍』)
・お彼岸にお萩餅を拵えたって、自分の女房を敵のように云う人だもの。
(出典:泉鏡花『婦系図』)
・お彼岸には寺でいろいろ用事もあり、不穏はしばらく姿を現せないらしい。
(出典:松村栄子『雨にもまけず粗茶一服』)
・お彼岸ももうすぎた、今日でなければ網をおろせないということもあるめいからの。
(出典:久生十蘭『顎十郎捕物帳』)
・春のお彼岸のこと、彼岸だんごというのをこしらえておりました。
(出典:坪田譲治『日本むかしばなし集 3』)
類語
・彼岸(ひがん)
意味:春分,秋分の日を中央にはさむ7日間。(出典:百科事典マイペディア)
・春分(しゅんぶん)
意味:春の彼岸の中日で新暦の三月二一日頃にあたり、昼夜はほぼ同時間。(出典:日本国語大辞典)
・夏至(げし)
意味:太陽は最も北(北回帰線上)にかたより,北(南)半球では一年中で昼(夜)が最も長くなる。冬至の対。(出典:百科事典マイペディア)
・秋分(しゅうぶん)
意味:9月23日ごろで,太陽は真東から出て真西に入り,理論上昼夜の長さが等しい。(出典:百科事典マイペディア)
・立冬(りっとう)
意味:秋分と冬至のちょうど中間。旧暦では冬の始まり。(出典:百科事典マイペディア)