視野狭窄
「視野狭窄に陥る」などのように使う「視野狭窄」という言葉。
「視野狭窄」は、音読みで「しやきょうさく」と読みます。
「視野狭窄」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「視野狭窄」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
視野狭窄の意味
「視野狭窄」には次の意味があります。
・視野が縁のほうから、あるいは不規則に欠けて狭くなる状態。(出典:デジタル大辞泉)
現在ではこのような医学的な意味よりは、過度な緊張や集中、思い込みなどで視野が狭くなることの比喩表現として一般的に使われています。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ただ一流の神曲楽士は、自らの陥ってしまった視野狭窄に気付き、その見方を直すことができるからこそ、一流の神曲楽士なのだ。
(出典:榊一郎『神曲奏界ポリフォニカ-第1話』)
・彼の見るところ、この選手は緊張による視野狭窄を起こしている。
(出典:佐島勤『魔法科高校の劣等生 4 九校戦編 <下>』)
・自分が、ちょっとのあいだ、ヒステリー性の視野狭窄に陥っていたのではないかという思いが心をかすめた。
(出典:ハル・クレメント『一千億の針』)
・視野狭窄になりがちなマニアの本が多いなかで、一般に通用する著作が現われはじめたのは嬉しいことである。
(出典:宮脇俊三『終着駅は始発駅』)
・いきなり上空に放り出されたので高山病のようにならないか不安だったが、若干こめかみの辺りに痛みが走る程度で、深刻な吐き気や呼吸障害、視野狭窄などは起こっていない。
(出典:鎌池和馬『とある魔術の禁書目録 第21巻』)
類語
・近視眼的(きんしがんてき)
意味:大局の見通しがきかず、物の見方が目先の事だけにとらわれているさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・盲目的(もうもくてき)
意味:愛情や情熱・衝動などによって、理性的な判断ができないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・世間知らず(せけんしらず)
意味:経験が浅く、世の中の事情にうといこと。(出典:デジタル大辞泉)
・偏狭(へんきょう)
意味:自分だけの狭い考えにとらわれること。(出典:デジタル大辞泉)
・色眼鏡(いろめがね)
意味:先入観にとらわれた物の見方。(出典:デジタル大辞泉)