被疑者
「彼は事件の被疑者」などのように使う「被疑者」という言葉。
「被疑者」は、音読みで「ひぎしゃ」と読みます。
「被疑者」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「被疑者」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
被疑者の意味
「被疑者」には次の意味があります。
・犯罪の嫌疑を受け,捜査機関によって捜査の対象とされているが,まだ公訴の提起を受けるにはいたらない者。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
公訴が提起された後は、「被告人」と呼ばれるようになります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・被疑者はこれが最後の機会と感じているのか、頑強に抵抗している。
(出典:朔立木『死亡推定時刻』)
・問女性の犯行といえば、この日本婦人観光団の中に被疑者がいるのか。
(出典:松本清張『黒の回廊』)
・テレビでは被疑者はすでに逮捕直後から殺人の自白をしていると言っている。
(出典:朔立木『死亡推定時刻』)
・母親があの村の出身だと分かってもらえるまではまるで被疑者扱いだった。
(出典:高橋克彦『緋い記憶』)
・しかしそのときは被害者としてでなく、加害側の被疑者としてである。
(出典:森村誠一『日本アルプス殺人事件』)
・しかし被疑者ではないので、全国指名手配の網を打つわけにはいかない。
(出典:森村誠一『凶通項』)
・兵藤は明らかに、被疑者が自らの意思で自白を開始することを待っていた。
(出典:佐竹一彦『警視庁公安部』)
・被疑者を拘置所に連れていくのは検事といえども気持ちの良い仕事ではない。
(出典:水木楊『田中角栄 その巨善と巨悪』)