先入観
「事件の解決には先入観を捨てることが大事だ」などのように使う「先入観」という言葉。
「先入観」は、音読みで「せんにゅうかん」と読みます。
「先入観」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「先入観」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
先入観の意味
「先入観」には次の意味があります。
・最初に知ったことによって形成された固定的な観念・見解。ふつう、それによって自由な思考が妨げられるような場合にいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「先入観」とは、先に知り得た情報によりいだく、決めつけのようなものの考え方ことです。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・われわれにはどちらが勝つだろうなどという妙な先入観は一切なかった。
(出典:J・ブリッシュ『スター・トレックTV版(全12巻) 2 宇宙大作戦 No2』)
・形と色から硬いもので出来ているに違いないと、先入観 を抱いていた。
(出典:冴木忍『カイルロッドの苦難 9 思い出はいつまでも』)
・とてもかなわないという恐怖に近いような先入観があなたを支配している。
(出典:梅田みか『愛人の掟3』)
・先入観を持っていると、どうしても正確な判断が出来なくなるからね。
(出典:西村京太郎『寝台急行「天の川」殺人事件』)
・たまたまあれを見たことも彼女が被害者であるという先入観を作る一因だった。
(出典:貴志祐介『黒い家』)
類語
・固定観念(こていかんねん)
意味:いつも頭から離れないで、その人の思考を拘束するような考え。(出典:デジタル大辞泉)
・不公平(ふこうへい)
意味:公平でないこと。かたよっているさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・偏見(へんけん)
意味:かたよったものの見方・考え方。公平を欠いている意見。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・偏向(へんこう)
意味:考え方がかたよっていること。また、その傾向。(出典:デジタル大辞泉)
・片手落ち(かたておち)
意味:配慮や注意が一方にだけかたより、判断などの不公平なこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)