贈賄
「贈賄の容疑」などのように使う「贈賄」という言葉。
「贈賄」は、音読みで「ぞうわい」と読みます。
「贈賄」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「贈賄」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
贈賄の意味
「贈賄」には次の意味があります。
・賄賂をおくること。(出典:デジタル大辞泉)
「贈賄罪」、「贈賄容疑」などニュースでしばしば聞かれる言葉です。汚職の一種で、金品だけでなくサービスの賄賂も含まれます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・江戸の裁きは収賄がことのほか厳しく断罪されて、贈賄はやや寛大に扱われた面がある。
(出典:松井今朝子『辰巳屋疑獄』)
・晴信以下重臣たちは、この言葉を信じて、岡本大八に、数千両を贈賄した。
(出典:柴田錬三郎『嗚呼 江戸城(中)』)
・既に贈賄側を逮捕した今となっては、収賄側を放って置くわけにいかん、と云う。
(出典:松本清張『日本の黒い霧(上)』)
・視学や議員それ自身が贈賄の所産で又収賄一般の主体だから、この贈賄は仲々有効だと云わねばならぬ。
(出典:戸坂潤『社会時評』)
・しまいには正直な人が 佞人に、贈賄者になって、 賞罰を明にすることの出来ない 裁判官は犯罪者の群に入ります。
(出典:ゲーテ/森鴎外訳『ファウスト(下)』)
類語
・賄賂(わいろ)
意味:自分の利益になるようとりはからってもらうなど、不正な目的で贈る金品。(出典:デジタル大辞泉)
・まいない
意味:神への捧げ物や人に贈る金品。(出典:デジタル大辞泉)
・袖の下(そでのした)
意味:人目につかないように袖の下から贈る物。内密に贈る品物や金銭。(出典:デジタル大辞泉)
・鼻薬(はなぐすり)
意味:ちょっとした賄賂。袖の下。(出典:デジタル大辞泉)
・贈収賄(ぞうしゅうわい)
意味:贈賄と収賄。賄賂わいろを贈ることと受け取ること。(出典:デジタル大辞泉)