老衰
「老衰で亡くなる」などのように使う「老衰」という言葉。
「老衰」は、音読みで「ろうすい」と読みます。
「老衰」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「老衰」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
老衰の意味
「老衰」には次の意味があります。
・年をとって心身が衰えること。(出典:デジタル大辞泉)
漢字の通り「老いて衰える」という意味の二字熟語です。
生体の老化現象を意味します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・おぼろな母の脳は、そこに老衰した彼の父の顔をみたのではなかろうか。
(出典:山田風太郎『自選恐怖小説集 跫音』)
・ひどく老衰しているように見えたが、実際は六十歳前だったかも知れぬ。
(出典:中島敦『南島譚』)
・妻はもしかすると老衰で死んでしまったのかもしれないとさえ考えた。
(出典:乙一『さみしさの周波数』)
・一〇〇年の歳月が、一夜のうちに館を老衰させてしまったように見える。
(出典:田中芳樹『薬師寺涼子の怪奇事件簿5 黒蜘蛛島』)
・そのくせ老衰を嘆いて幽霊になるほどの実のある生活もしたことがない。
(出典:坂口安吾『青春論』)
類語
・老いぼれる(おいぼれる)
意味:年をとって、からだや心の働きが鈍くなる。(出典:デジタル大辞泉)
・老いる(おいる)
意味:年をとって心身の働きが衰える。(出典:デジタル大辞泉)
・恍惚(こうこつ)
意味:老人の、病的に頭がぼんやりしているさま。有吉佐和子著「恍惚の人」(昭和47年)により流行した。(出典:デジタル大辞泉)
・惚ける(ぼける)
意味:頭の働きや知覚がにぶくなる。もうろくする。(出典:デジタル大辞泉)
・年老いる(としおいる)
意味:年を取る。老齢になる。(出典:デジタル大辞泉)