念頭
「念頭に置く」などのように使う「念頭」という言葉。
「念頭」は、音読みで「ねんとう」と読みます。
「念頭」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「念頭」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
念頭の意味
「念頭」には次の意味があります。
・心のうち。頭の中。(出典:大辞林 第三版)
「念頭」をわかりやすく言うと「心の中」という意味です。
「念頭に置く」で「常に心の中に置いておく」、つまり「常に忘れないでいる」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかし今は何につけてもあなたの御一家のことは念頭に置いて忘れますまい。
(出典:与謝野晶子『源氏物語』)
・まるで私が存在していることなんか念頭から消えてしまったかのようだった。
(出典:村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 2』)
・これをまず第一に念頭に、しっかりと打ち込んでおかなければいけない。
(出典:北大路魯山人『日本料理の要点』)
・長く念頭を去っていた父上とのある対話が、急に心によみがえってきた。
(出典:フーリック/大室幹雄訳『中国鉄釘殺人事件』)
・五年のあいだに生じた彼と自分との人間的な差などは念頭にもなかった。
(出典:吉川英治『宮本武蔵』)
類語
・心中(しんちゅう)
意味:こころのなか。むねのうち。(出典:大辞林 第三版)
・胸中(きょうちゅう)
意味:胸のうち。心に思っていること。(出典:デジタル大辞泉)
・内心(ないしん)
意味:表に出さない気持ち。心のうち。(出典:デジタル大辞泉)
・胸間(きょうかん)
意味:胸のうち。(出典:デジタル大辞泉)
・胸裏(きょうり)
意味:心の中。胸中。(出典:大辞林 第三版)