歯に衣着せぬ
「歯に衣着せぬコメンテーター」などのように使う「歯に衣着せぬ」という言葉。
「歯に衣着せぬ」は、訓読みで「はにきぬきせぬ」と読みます。
「歯に衣着せぬ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「歯に衣着せぬ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
歯に衣着せぬの意味
「歯に衣着せぬ」には次の意味があります。
・思ったとおりをずけずけと言う。(出典:デジタル大辞泉)
「歯に衣着せぬ」をわかりやすくいうと、何かを伝えるときに遠慮することなく、そのままハッキリと考えを発言するという意味になります。
マイナスな言葉でもオブラートに包まないで、加減することなく伝えるということをあらわす言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼の歯に衣着せぬ辛口の回答が大いにウケたのだ。
(出典:吉村達也『踊る少女』)
・このような歯に衣着せぬもの言いもお世辞もはじめてだった。
(出典:シモンズ『尼僧院から来た花嫁』)
・歯に衣着せぬ物言いで、周囲からは敬遠されているそうである。
(出典:森見登美彦『四畳半神話大系』)
・丁寧ではあるけど、かなり厳しい。まさに歯に衣着せぬとは、このセリフのことではないだろうか。
(出典:児玉ヒロキ『イット』)
・男たちの胸騒ぎを沈静化させたのは、この歯に衣着せぬ毒舌が原因である。
(出典:平安寿子『素晴らしい一日』)
類語
・ずけずけ
意味:遠慮なく露骨に、または無愛想に、強くものを言うさまを表わす語。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・手厳しい(てきびしい)
意味:手心を加えず、非常に厳しい。少しも容赦しない。(出典:デジタル大辞泉)
・単刀直入(たんとうちょくにゅう)
意味:直接に要点を突くこと。遠回しでなく、すぐに本題に入ること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・ざっくばらん
意味:遠慮がなく率直なさま。もったいぶったところがなく、素直に心情を表すさま。(出典:デジタル大辞泉)
・辛辣(しんらつ)
意味:非常に手きびしいこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)