対句
詩歌や和歌などで使われる「対句」という言葉。
「対句」は、音読みで「ついく」と読みます。
「対句」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「対句」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
対句の意味
「対句」には次の意味があります。
・ 修辞法の一つ。文章中に、連語の形式が同じで意義の対応する二つの句を並べて用いること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
表現形式が同一、または類似している2つの句を並べて用いられる表現法です。
例としては「山は高く、海は深い」のように使われます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私はこの対句を大声で読んでから、これこそたしかにラテン語だといった。
(出典:カザノヴァ/田辺貞之助訳『カザノヴァ回想録 第一巻』)
・思想といってもヴォードヴィルの対句の洒落以上に出てはいけないんですな。
(出典:スタンダール/大久保和郎訳『赤と黒(下)』)
・簡単な対句的な形式の中に、古代人としての深い知識を含んでゐるものでもあつた。
(出典:折口信夫『唱導文学』)
・古代の文章の特徴と云ふと、誰しも対句・畳句・枕詞・譬喩などを挙げる。
(出典:折口信夫『日本文章の発想法の起り』)
・そしてこれに対して我が国を日出処と書いたことは、単に修辞上の対句であった。
(出典:喜田貞吉『国号の由来』)
類語
・対語(たいご)
意味:意味の上で対立・反対、または対照的な語。(出典:デジタル大辞泉)
・対比的(たいひてき)
意味:二つのものを比べることでその違いがはっきりするさま。(出典:デジタル大辞泉)
・相対(あいたい)
意味:連歌・俳諧で、前句に相対して同じ趣向で句をつけること。(出典:デジタル大辞泉)
・ツイン
意味:対の物。(出典:精選版 日本国語大辞典)