抗う
「運命に抗う」などのように使う「抗う」という言葉。
「抗う」は、訓読みで「あらがう」と読みます。
「抗う」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「抗う」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
抗うの意味
「抗う」には次の意味があります。
・従わないであらそう。抵抗する。逆らう。(出典:デジタル大辞泉)
「抗う」をわかりやすく言うと「外部からの圧力を受け入れずに抵抗する」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・意識をはっきりさせようと、ほとんど声にしてそんな感情に抗おうとした。
(出典:山田太一『遠くの声を捜して』)
・その小さな動作の内に、美穂の手はなお抗って元に留まろうとしていた。
(出典:石原慎太郎『遭難者』)
・裁判に限らず、日本では周囲に抗い、時代に抗って物を言うのが難しい。
(出典:阿川尚之『アメリカが嫌いですか』)
・足もとを見られていることはわかっていたが、抗ったりはしなかった。
(出典:馳星周『不夜城』)
・もうどの木にも死んだ葉が二つ三つ残って、それが風に抗っているきりだった。
(出典:堀辰雄『風立ちぬ』)
類語
・歯向かう(はむかう)
意味:強いもの、力のあるものに反抗して向かってゆく。(出典:大辞林 第三版)
・盾突く(たてつく)
意味:従わずに文句を言ったりして反抗する。(出典:デジタル大辞泉)
・反抗(はんこう)
意味:命令・言いつけに従わないこと。(出典:大辞林 第三版)
・抵抗(ていこう)
意味:外部から加わる力に対して、はむかうこと。(出典:デジタル大辞泉)
・抗戦(こうせん)
意味:抵抗して戦うこと。 (出典:大辞林 第三版)