宵
「宵の口」などのように使う「宵」という言葉。
「宵」は、訓読みで「よい」と読みます。
「宵」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「宵」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
宵の意味
「宵」には次の意味があります。
・夜になってまだ間もない頃。夜がそれほどふけていない頃。初更。(出典:大辞林 第三版)
「宵」をわかりやすく言うと「日が沈んで暗くなってはいるが、夜中にはならない時間帯」で、だいたい19時から22時くらいを指します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・月は無いが、星が、宵の黄い色から、だんだん白い光に変つてしまつた。
(出典:平出修『夜烏』)
・宵に落ちる月の風情などはせわしい心のときは気をとられないものね。
(出典:宮本百合子『獄中への手紙』)
・一方の茶堂では、宵すぎから茶堂らしくない殺伐な酒景を呈していた。
(出典:吉川英治『私本太平記』)
・その翌日の晩もまた、お囃子の音が賑やかに宵のうちから響き出しました。
(出典:中里介山『大菩薩峠』)
・私達は凡そそうして宵からもう四五里も歩き続けて来たであろうか。
(出典:横光利一『時間』)
類語
・暗闇(くらやみ)
意味:明かりがなくて暗いこと。また、暗い場所。くらがり。(出典:大辞林 第三版)
・闇夜(やみよ)
意味:暗い夜。月の出ない夜。(出典:大辞林 第三版)
・暗夜(あんや)
意味:暗い夜。やみよ。(出典:デジタル大辞泉)
・夜陰(やいん)
意味:夜のやみ。夜の暗さ。(出典:デジタル大辞泉)
・初夜(しょや)
意味:戌(いぬ)の刻。現在の午後8時ごろ。(出典:デジタル大辞泉)