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アウフヘーベンとは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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アウフヘーベン

「○○と××をアウフヘーベンする」などのように使う「アウフヘーベン」という言葉。

ドイツ語では「Aufheben」と表記します。

「アウフヘーベン」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「アウフヘーベン」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。

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アウフヘーベンの意味

「アウフヘーベン」には次の意味があります。

「否定する」「たかめる」「保存する」という三つの意味あいを含めて物事についての矛盾や対立をより高次の段階で統一すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)

「アウフヘーベン」をわかりやすく言うと「対立する二つのものを、本質的にどちらも否定することなく統合すること」という意味になります。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・伝統の奥底で作用するのも、歴史的行為のアウフヘーベンである。
(出典:今村仁司『マルクス入門』)

・こうして、毎日香のCMに登場する丁稚の定吉と殺人許可証を持つ男は私の中でアウフヘーベンされた!
(出典:東郷隆『(定吉七番シリーズ 1) 定吉七は丁稚の番号』)

・テーゼとアンチテーゼにはアウフヘーベンがつきものなのだった。
(出典:久美沙織『小説版MOTHER1』)

・そして昭和初年のマルクス主義文学がついに私小説をアウフヘーベンすることができなかったように、わが革命運動もまた古田・村木らの精神的メンタリティをきびしく断絶することができず、いつも論理や思想を情緒で中和し、融解して来たのである。
(出典:河上徹太郎『日本のアウトサイダー』)

・新なる世界が創造せられるということは、単に過去の世界が否定せられるとか、なくなるとかいうのではない、弁証法においていう如くアウフヘーベンせられるのである。
(出典:西田幾多郎『絶対矛盾的自己同一』)

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類語

止揚しよう
意味:ヘーゲル弁証法で、低い次元で矛盾対立する二つの概念や事物を、いっそう高次の段階に高めて、新しい調和と秩序のもとに統一すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)

正反合せいはんごう
意味:ヘーゲルの弁証法における概念の発展の三段階。定立・反定立・総合。(出典:デジタル大辞泉)

揚棄ようき
意味:ヘーゲル弁証法で、二つの矛盾対立する概念または事物が、争うことによってそれらの形が改められるが、内容は新しい段階で新しい秩序のもとに組み込まれて、いっそう高い概念や事物を生みだすこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)

歩み寄るあゆみよる
意味:意見や主張の違う双方が、条件などを譲り合う(出典:デジタル大辞泉)

折衷せっちゅう
意味:いくつかの異なった考え方のよいところをとり合わせて、一つにまとめ上げること。(出典:デジタル大辞泉)

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