写経
「奈良時代の写経」などのように使う「写経」という言葉。
「写経」は、音読みで「しゃきょう」と読みます。
「写経」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「写経」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
写経の意味
「写経」には次の意味があります。
・仏教の経典を筆写すること。(出典:旺文社日本史事典 三訂版)
「写経をする」で 「仏教の経典を書き写す」 という意味になります。
印刷技術の未熟だった時代は、手書きで書き写すことによって経典の内容を伝えていました。
現在では、主に功徳をつむために行うことが多いようです。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・自宅に籠って、静かに写経などをしていたようである。
(出典:野村胡堂『乱歩氏と私と』)
・違うことを考えながらのお写経は、あまり意味がないようですので。
(出典:麻生佳花『尼は笑う』)
・偶然、私の宅へ持って来た写経は、それではないかと思われた。
(出典:吉川英治『随筆 宮本武蔵』)
・加福の師匠は写経の筆をおいて机から離れたところであった。
(出典:矢田津世子『痀女抄録』)
・写経によってのみ得られる透徹した精神の働きがそれを可能にしたのだ。
(出典:小林信彦『素晴らしい日本野球』)
類語
・写本(しゃほん)
意味:本を手書きでうつすこと。本を書写すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・コピー
意味:写し取ること。(出典:デジタル大辞泉)
・手写(しゅしゃ)
意味:手で書き写すこと。自分で書写すること。(出典:デジタル大辞泉)
・伝写(でんしゃ)
意味:写し取って次から次へと伝えること。(出典:デジタル大辞泉)
・写字(しゃじ)
意味:文字を書きうつすこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)