鼻を明かす
「いつも自慢している友達の鼻を明かす」などのように使う「鼻を明かす」という言葉。
「鼻を明かす」は、訓読みで「はなをあかす」と読みます。
「鼻を明かす」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「鼻を明かす」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
鼻を明かすの意味
「鼻を明かす」には次の意味があります。
・だしぬいたり思いがけないことをしたりして、優位に立っていた相手を驚かせる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
劣等感や引け目を感じている相手に対して、自分が意表を突くようなことをして優位に立つことになった状況を意味する慣用句です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・なにせ彼らは今まで何度となくジバコに鼻を明かされてきたからな。
(出典:北杜夫『怪盗ジバコ』)
・ 一番いいのは真犯人を見つけ出して警察の鼻を明かしてやることだ。
(出典:西村京太郎『浅草偏奇館の殺人』)
・ あまり早くこちらが解決してしまっては、吉井の鼻を明かすことができなくなる可能性がある。
(出典:乃南アサ『紫蘭の花嫁』)
・ 狸があんな大技で天狗の鼻を明かすのは、古今未曾有のことであった。
(出典:森見登美彦『有頂天家族』)
・ だから私はおりを見て時計についての重要な事実を持ち出し、スラックの鼻を明かしてやろうと手ぐすね引いていた。
(出典:クリスティ/中村妙子訳『牧師館殺人事件』)
類語
・あっと言わせる(あっといわせる)
意味:人の意表を突いて驚かせる。目をみはらせる。(出典:デジタル大辞泉)
・一泡吹かせる(ひとあわふかせる)
意味:相手の不意をついたり、予想外のことをやってのけたりして、驚かせうろたえさせる。(出典:デジタル大辞泉)
・一矢を報いる(いっしをむくいる)
意味:敵に対して、矢を一本効果的に射返す。反撃する。転じて、相手の攻撃、論難に対して、少しでも反撃や反論する。やり返す。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・出し抜く(だしぬく)
意味:他人のすきに乗じたり、あざむいたりして、自分が先に事をなす。(出典:デジタル大辞泉)
・機先を制する(きせんをせいする)
意味:相手より先に行動して、その計画・気勢をくじく。(出典:デジタル大辞泉)