風物詩
「かき氷は夏の風物詩だ」などのように使う「風物詩」という言葉。
「風物詩」は、音読みで「ふうぶつし」と読みます。
「風物詩」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「風物詩」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
風物詩の意味
「風物詩」には次の意味があります。
・季節の情趣をよくあらわしている事物。(出典:精選版 日本国語大辞典)
その季節の雰囲気や感じをよく表している事柄を指します。
もとは景色や季節をうたった詩を指したそうです。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・干兵衛の馬車も、その行楽の風物詩の一点景と見られたかも知れない。
(出典:山田風太郎『幻燈辻馬車(下)』)
・その人が旅行記念としていたるところで音の風物詩を、テープにおさめてきたというわけです。
(出典:横溝正史『金田一耕助全集 [金田一耕助ファイル19] 横溝正史 「悪霊島 上」』)
・この二句にはじまる江戸の風物詩百六十六編が、どんなに、私を夢中にさせたことか。
(出典:野村胡堂『胡堂百話』)
・しかしこれも古き良き時代の風物詩になったといえるだろう。
(出典:谷川一巳『世界の「空港」物語』)
・イタリア風物詩のように私は常々眺めていたのだが、目の前でマリオが同じ行為をしているのを見て、衝撃を覚えた。
(出典:坂東眞砂子『13のエロチカ』)
・が、それでも年に一度の祭りだと知っている者が、季節の風物詩として眺め、僅かながら声援もあがった。
(出典:高橋弥七朗『灼眼のシャナ 第11巻』)
・氷雨ふりしきる水をゆく沈黙の舟は、まさに冥府の風物詩であった。
(出典:山田風太郎『室町少年倶楽部』)
・焼肉がいつの季節の風物詩なのか、小萌先生は良く分からない。
(出典:鎌池和馬『とある魔術の禁書目録 第3巻』)