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輻輳とは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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輻輳

「回線が輻輳している」などのように使う「輻輳」という言葉。

「輻輳」は、音読みで「ふくそう」と読み、「輻湊」とも表記できます。

「輻輳」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「輻輳」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。

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輻輳の意味

「輻輳」には次の二つの意味があります。

1 四方から寄り集まること。物事がひとところに集中すること。
2 電話やインターネットなどの回線において、多数の利用者が特定の時間帯に集中することにより処理可能な容量を超え、不具合が生じたり機能が停止したりすること。
(出典:デジタル大辞泉)

それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。

輻輳の意味①「四方から寄り集まること。物事がひとところに集中すること。」

「輻輳」の一つ目の意味は「四方から寄り集まること。物事がひとところに集中すること。」です。

わかりやすく言うと、多方面から物事が1か所に集まることを意味します。
医学用語としては、眼前の1点に両眼の視線を集中させる機能のことを言います。

小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。

使い方・例文

・卓一はその日社用が輻湊して、七時ごろ、やうやく左門の家へきた。
(出典:坂口安吾『吹雪物語』)

・この二ヶ月ばかり第十三宇宙ステーション行きの人員や貨物が輻湊していましてね。
(出典:光瀬龍『墓碑銘二〇〇七年』)

・それが輻輳して、その処理に手が足りず、子供も手伝わざるを得ないほどであった。
(出典:和辻哲郎『埋もれた日本』)

・社会性は益々濃厚に各方面から各人の上に輻輳して来ているのだから、作家がそれを感じない筈もない。
(出典:宮本百合子『文学の流れ』)

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類語

殺到(さっとう)
意味:多くの人や物が一度に1か所に押し寄せること。(出典:デジタル大辞泉)

密集(みっしゅう)
意味:すきまもないほどぎっしりと集まること。(出典:デジタル大辞泉)

集中(しゅうちゅう)
意味:一つ所に多くの人や物が集まっていっぱいになる。混雑する。また、物事が一度に重なる。(出典:デジタル大辞泉)

重複(ちょうふく)
意味:同じ物事が重なり合うこと。じゅうふく。(出典:デジタル大辞泉)

輻輳の意味②「電話やインターネットなどの回線において、多数の利用者が特定の時間帯に集中することにより処理可能な容量を超え、不具合が生じたり機能が停止したりすること。」

「輻輳」の二つ目の意味は「電話やインターネットなどの回線において、多数の利用者が特定の時間帯に集中することにより処理可能な容量を超え、不具合が生じたり機能が停止したりすること。」です。

主に電話や通信回線の状態を表す用語として使われている言葉ですが、「回線」を例えて他の場面で用いられることもあります。
例えば、同じ情報が集中して混乱すること(思考回路、話の筋)であったり、交通機関の時間が重なって混雑すること(道路、線路、航路)といったように、特定の方向(あるいは方向性)へスムーズに流れるはずのものが、同時に多数のものごとが集中することで混乱や交錯を生じ支障が出ている状態を表現することもできます。

小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。

使い方・例文

・世界中のカーボニストがメデューサとのアクセスを求めて回線は輻輳していた。
(出典:池上永一『シャングリ・ラ 下』)

・ギリシャ語らしい入電が終わると、それまで輻輳していた無線がぱたりと切れた。
(出典:安部譲二『時速十四ノット、東へ』)

・お伝えすることがたくさんあったので、話が輻輳しないように後回しにしたんです。
(出典:有栖川有栖『朱色の研究』)

・たちまち神経が輻輳して頭を混乱させるのだが、それすらも心地好い。
(出典:池上永一『シャングリ・ラ 上』)

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類語

渋滞(じゅうたい)
意味:物事がとどこおってすらすらと進まないこと。つかえて流れないこと。(出典:デジタル大辞泉)

混雑(こんざつ)
意味:多くの人が雑然とまじりあって、思うように行動できなくなること。こみあうこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)

混線(こんせん)
意味:電信や電話で、別の通信・通話がまじること。いくつかの話題が入りまじって、話が混乱すること。(出典:デジタル大辞泉)

錯綜(さくそう)
意味:物事が複雑に入り組んでいること。入り交じって混乱すること。錯雑。(出典:精選版 日本国語大辞典)

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