陳腐
「陳腐な言葉」などのように使う「陳腐」という言葉。
「陳腐」は、音読みで「ちんぷ」と読みます。
「陳腐」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「陳腐」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
陳腐の意味
「陳腐」には次の意味があります。
・古くさいこと。ありふれていて、つまらないこと。また、そのさま。陳套(ちんとう)。(出典:デジタル大辞泉)
「陳腐」をわかりやすく言うと「使い古されていて価値がないこと」です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・だが、夢にまで見ていた姿に比べると、あまりにも陳腐な気がしてくる。
(出典:乃南アサ『冷たい誘惑』)
・まさか、こんな陳腐なものをダリ社長が飾っていたとは思えないのだが。
(出典:有栖川有栖『ダリの繭』)
・想像の眼で見るにはあまりに陳腐過ぎる彼の姿が津田の頭の中に出て来た。
(出典:夏目漱石『明暗』)
・言葉の意味が陳腐な響きをもつ中で、僕たちは微笑みを浮かべていた。
(出典:尾崎豊『黄昏ゆく街で』)
・どうも我ながら陳腐なセリフだとは思ったが、他に言葉が思い付かない。
(出典:赤川次郎『血とバラ 懐かしの名画ミステリー』)
類語
・陳套(ちんとう)
意味:ふるくさいこと。ふるめかしいこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・旧式(きゅうしき)
意味:型・デザイン・考え方などが古くさいこと。(出典:デジタル大辞泉)
・古色(こしょく)
意味:古めかしい色合い。古びた趣。(出典:デジタル大辞泉)
・常套(じょうとう)
意味:同じような物事をするさいに、決まってとられるありふれた仕方。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・マンネリズム
意味:手法が型にはまり、独創性や新鮮味がないこと。(出典:デジタル大辞泉)