金子
「金子を工面する」などのように使う「金子」という言葉。
「金子」は、音読みで「きんす」と読みます。
「金子」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「金子」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
金子の意味
「金子」には次の意味があります。
・金の貨幣。また、広義では単に通貨のこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
一言で言い換えれば、金貨のことです。
金貨を表すことから、広く「お金」「金銭」という意味で用いられるようになりました。
古語であり、現代で用いられることはほとんどありません。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・双方の寺には他にも金子を出しているから、大枚七十両が消えたらしい。
(出典:畠中恵『しゃばけ』)
・これひとつでは、タエを身請けする金子として不足なのはわかっていた。
(出典:熊谷達也『邂逅(かいこう)の森』)
・仲平は二十一の春、金子十両を父の手から受け取って清武村を立った。
(出典:森鴎外『安井夫人』)
・おれの家のいっさいを叩き売って一百両の金子をこしらえてやるから。
(出典:施耐庵/駒田信二訳『水滸伝(二)』)
・いちばん先きに教えた者には大枚の金子をとらせようではないか。
(出典:半村良『産霊山秘録』)
類語
・金銭(きんせん)
意味:貨幣の総称。かね。ぜに。/金で鋳造した銭。金貨。(出典:デジタル大辞泉)
・金貨(きんか)
意味:金を主成分とする鋳造貨幣。(出典:デジタル大辞泉)
・銭(ぜに)
意味:貨幣。金銭。かね。(出典:デジタル大辞泉)
・金(かね)
意味:金貨。また、金銭。(出典:デジタル大辞泉)
・御足/御銭(おあし)
意味:貨幣の総称。特に穴あき銭をさすことが多い。(出典:精選版 日本国語大辞典)