辞去
「辞去するつもりだ」などのように使う「辞去」という言葉。
「辞去」は、音読みで「じきょ」と読みます。
「辞去」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「辞去」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
辞去の意味
「辞去」には次の意味があります。
・別れのことばを述べて立ち去ること。いとまごい。辞訣(じけつ)。辞別。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「辞去」は、その場を離れるときにただ立ち去るのではなく、別れの挨拶をすませてから立ち去ることを言います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この問題は、ひとまずここを辞去してから、四人でよく相談してきめよう。
(出典:澁澤龍彦『高丘親王航海記』)
・辞去して外に出ると、屋敷のまわりには暮色が立ち籠めていた。
(出典:藤沢周平『漆(うるし)の実のみのる国(上)』)
・兄弟が辞去しようとして、あいさつしかけると、道風は手まねでとめた。
(出典:海音寺潮五郎『平将門 上巻』)
・苦情の内容がどんなものであれ、一刻も早く片づけて辞去するしかない。
(出典:貴志祐介『黒い家』)
・山上が辞去し、午後三時になると、約束通り二木が事務所を訪ねてきた。
(出典:夏樹静子『アリバイの彼方に』)
類語
・決別(けつべつ)
意味:いとまごいをして別れること。また、きっぱりと別れること。(出典:デジタル大辞泉)
・暇乞い(いとまごい)
意味:別れを告げること。別れの言葉。(出典:デジタル大辞泉)
・辞別(じべつ)
意味:別れの言葉を述べて去ること。いとまごい。(出典:デジタル大辞泉)
・拝辞(はいじ)
意味:いとまごいすることをへりくだっていう語。(出典:デジタル大辞泉)
・辞訣(じけつ)
意味:別れの辞を述べること。いとまごい。訣別。(出典:精選版 日本国語大辞典)