軛
「重たい軛」などのように使う「軛」という言葉。
「軛」は、音読みで「やく」と読みます。
「軛」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「軛」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
軛の意味
「軛」には次の意味があります。
・ 車の轅(ながえ)の先端につけた横木。くびき。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「軛」は訓読みだと「くびき」と読み、比喩的に「束縛されているもの」を表現することもあります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その言葉を聞いた瞬間、久秀は急に軛から解き放たれたような気がした。
(出典:安部龍太郎『戦国秘譚 神々に告ぐ(下)』)
・またプリアモス王の乗馬としては、二頭の馬も、軛につけて支度させた。
(出典:ホメロス/呉茂一訳『イリアス(下)』)
・それでいまも、彼のために、アウトメドンは、軛に番いの駿馬をつけた。
(出典:ホメロス/呉茂一訳『イリアス(下)』)
・娘っ子にとっちゃ礼儀が全財産さ、だがお前にとっちゃ、それは軛だ。
(出典:宮本百合子『マクシム・ゴーリキイの伝記』)
・しかし、自分たちは、お互いの軛を絆とすることで生きてきたのだ。
(出典:坂東眞砂子『山妣』)
類語
・蝶番(ちょうつがい)
意味:物と物とのつなぎめ。(出典:デジタル大辞泉)
・留め具(とめぐ)
意味:はなれたり動いたりしないようにとりつける小さな器具。(出典:デジタル大辞泉)
・頸木(くびき)
意味:車の轅ながえの前端に渡して、牛馬の頸の後ろにかける横木。(出典:デジタル大辞泉)
・拘束(こうそく)
意味:自由を制限すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・束縛(そくばく)
意味:制限を加えて行動の自由を奪うこと。(出典:デジタル大辞泉)