躊躇
「躊躇なく断る」などのように使う「躊躇」という言葉。
「躊躇」は、音読みで「ちゅうちょ」と読みます。
「躊躇」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「躊躇」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
躊躇の意味
「躊躇」には次の意味があります。
・あれこれ迷って決心できないこと。ためらうこと。(出典:デジタル大辞泉)
「躊」と「躇」はどちらも「ためらう」という意味を持つ漢字であり、「躊躇」は、同じ意味の漢字を重ねた二字熟語です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・何か心のうちで思い惑ってることがあるらしく、躊躇してるようだった。
(出典:ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』)
・私は心の中から溢れ出てくる言葉を、躊躇する余裕もなく彼にぶつけた。
(出典:綾辻行人『人形館の殺人』)
・自分も行ってみようか、躊躇しているうちに当の敏夫から連絡があった。
(出典:小野不由美『屍鬼(上)』)
・なんと答えてよいかと、長三郎はやや躊躇したが、やがて正直に云った。
(出典:岡本綺堂『半七捕物帳』)
・牛河は依頼があれば相手が誰であれ躊躇しなかったし、腕も良かった。
(出典:村上春樹『1Q84 BOOK3』)
類語
・迷い(まよい)
意味:迷うこと。心が乱れて判断がつかない状態。まどい。(出典:デジタル大辞泉)
・ためらい
意味:しようかしまいかと思い迷うこと。ためらうこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・二の足(にのあし)
意味:《二の足を踏むの意から》ためらうこと。しりごみ。(出典:デジタル大辞泉)
・逡巡(しゅんじゅん)
意味:決断できないで、ぐずぐずすること。しりごみすること。ためらい。(出典:デジタル大辞泉)