趨勢
「当時の趨勢」などのように使う「趨勢」という言葉。
「趨勢」は、音読みで「すうせい」と読みます。
「趨勢」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「趨勢」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
趨勢の意味
「趨勢」には次の意味があります。
・ある方向へと動く勢い。社会などの、全体の流れ。(出典:デジタル大辞泉)
物事の成り行きや動向という意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・日雇を使うほうがおいおい増加するのは、いたって自然なる趨勢である。
(出典:柳田国男 『雪国の春』)
・しかし彼女には、歴史の趨勢を理解する能力もないし、理解しようという意志もない。
(出典:澁澤龍彦 『世界悪女物語』)
・彼は、たんに、現在のテレビ界の趨勢を述べているだけであった。
(出典:小林信彦 『紳士同盟』)
・オーストリアの場合も、人口増加の趨勢は基本的に同じである。
(出典:良知力 『向う岸からの世界史 ―一つの四八年革命史論』)
・彼女が予言した通り、徐々に戦いの趨勢が変わりつつあった。
(出典:丈月城 『カンピオーネ! 2 魔王来臨』)
類語
・動向(どうこう)
意味:現象の動いて行く方向。社会や組織・機構の思潮・情勢などの動く方向。
(出典:デジタル大辞泉)
・トレンド
意味:傾向。趨勢(すうせい)。ファッションの流行や経済変動の動向など。(出典:デジタル大辞泉)
・潮流(ちょうりゅう)
意味: 時勢の動き。時代の傾向。(出典:デジタル大辞泉)
・傾向(けいこう)
意味:物事の大勢や態度が特定の方向にかたむくこと、または、かたむきがちであること。
(出典:デジタル大辞泉)
・大局(たいきょく)
意味:物事の全体のありさまや、成り行き。(出典:デジタル大辞泉)